豪華客船クルー体調不良で帰国する vol.3 日本へ

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帰国は大変でした。手続きも、空港内の移動も、へとへとのクタクタで、吐き気との戦い。

それでも、クルーズ船を離れる悲しみより、暖かい自分の家に帰れることに喜びを感じていました。

実際は一月ですから、雪の降る冷たさで、うっかりサンダルで帰国したことに気がつきました笑

日本の病院で予約を取る

家に着いてすぐに、普段利用しているかかりつけ医・内科が胃腸科も兼ねているので、連絡しました。

もちろんお断り。

小さな病院なので、CTスキャンや海外の病院の診断書には対応してないそうです。

そこで、某先端画像解析センターを紹介していただきました。

そこは、CTスキャンのデータに対応しているそう。

すぐに電話をして、「CTスキャンをして欲しいのではなく、海外でもらったCTスキャンのデータを見て日本語で説明をしてほしい」旨を伝えました。

完全予約制・少人数制らしく、予約が翌日の午後になりました。

どこに報告しないといけないのかわからなかったので、会社のメディカルチーム、メッセージをくれたドクター、そのメッセージに書かれていた医療系の問い合わせ先の三つ全てに、センターの予約の件をメールしました。

会社のメディカルチームとは、私が働いているダイヤモンドプリンセスを所有する会社、プリンセスクルーズの親会社カーニバルコーポレーションに所属しているようで、メールのアドレスは@カーニバルになっていました。

某先端画像解析センターの予約を取り消す

会社から、「あなたが病院の予約を取る必要はありません。医療費を負担する必要もありません!」という内容のメールが来ました。

1日に1通の安心のホワイト企業なメール間隔なので、日本に帰国して2日目のことです。

電話で予約をキャンセルしました。

そして、来たメールに返信する形で、現在の体調と、CTスキャンのデータの結果を確認したいことを報告しました。

某先端画像解析センターの予約を取り直す

帰国して3日目、頭痛と吐き気に襲われました。

シンガポールの病院でもらった胃腸炎の薬をまだ飲んでいたので、市販の鎮痛剤を併用していいのかわからないのでメールでSOS。

もちろんタイムリーに対応してもらえず、鎮痛剤について言及できない旨がこの翌々日、帰国から5日目に届きました。遅いって。

家族にたくさん励ましてもらったり、サポートしてもらったので、家に帰ってきて本当によかった。

案の定、「そういうことでしたら病院の予約をしてください。事後報告お願いします」ということだったので(予約してくれないんだね?やっぱりお金も自腹ですね?)、改めて予約をしました。

帰国から6日目の午後に予約が取れました。

大きな病気だったら手遅れだって。

大病だったらもう運ばれてるか🚑

某先端画像解析センターでCTスキャンのデータを解析してもらいました

CTスキャンのデータが入ったCDディスク、診断書、健康保険証、一万円、事前にかなり待つことを教えてくれていたので、本を持って某先端画像解析センターに伺いました。

受付で健康保険証とデータを渡し、1時間ほど待ちました。

センターには、私が高校生の時にデザイン史かデザイン情報の授業で学んだ、デザインの賞を取った椅子がありました!

635 RED AND BLUEレッドアンドブルー ラウンジチェア
Cassina MAESTRI COLLECTION

Designer : GERRIT THOMAS RIETVELD
(ヘーリット・トーマス・リートフェルト)

オランダの近代デザインのムーヴメント「デ・ステイル」の思想を体現している作品で、デザインされてから90年以上を経た現在も高い人気を誇っています。レッドアンドブルーの名で世界的に知られているこの椅子は、ヘーリット・トーマス・リートフェルトのデザインを代表する傑作です。構造はシンプルですが、パーツの交差による独特の空間的ハーモニーと、美しいダイナミズムは、実に多彩で複雑な表情をこの椅子に与えているといえます。※ニューヨーク近代美術館所蔵作品

興奮して撮影タイム。

座れるのが嬉しい・・・。

座り心地いい。

斜めの背もたれと座面がいい感じ。

武蔵野美術大学や、美術館、ギャラリーで見つけても、触ることや座ることができないからです。

なんか椅子はすごく覚えているんですよね。

しかし、めっちゃ高いと思う。

えーと。本物は60万円くらい。リプロダクト品とかもあるみたい。

どこにお金を使っているんだ笑と思いましたね。

これもあった。こっちは47万。すっごい座りづらいけど笑

292 HILL HOUSE,1ヒルハウス,1 ラダーバックチェア
Cassina MAESTRI COLLECTION

Designer : CHARLES RENNIE MACKINTOSH
(チャールズ・レニー・マッキントッシュ)

チャールズ・レニー・マッキントッシュのデザインした数多くの家具の中でも、いちばん広く知られているのがこのラダーバックチェアです。オリジナルは今なおヘリンズバラのヒルハウスの寝室に置かれています。その極端なまでのハイバックとデザインから感じられる抽象的な装飾は、この椅子を座るためだけでなく、観賞するためのものとしても考えたマッキントッシュの意図がうかがえます。また最上部の格子に繋がっていく姿には、日本的な美しさも感じられます。※ニューヨーク近代美術館所蔵作品

CTスキャンデータが最先端のビッグデータだった

社長室みたいなところに案内されて、やっと見れた自分の断面図笑

3Dスキャニングされた自分の中身がPCに映し出されていた。

技術がすごい〜〜👏

ドクターとご挨拶。

まず、シンガポールの病院でもらったCTスキャンのデータが素晴らしかったらしい。

日本だと5mm感覚のデータが100枚くらいなのに、私のは0.6mmくらいで3700枚くらいあったから驚いたそう。

先生、自覚してるほど話がめっちゃ長くてどんどん逸れていくのでまるで取材だったw

せっかくなので教えていただいたことを記録していく。

長すぎるので先に結果をご報告。

診断結果

特に大きな病気はなし!普通の胃腸炎でした。

盲腸とか、腹膜炎とか、癌でも、至急のトラブルでもなんでもありませんでした。

タイの病院での胃カメラで分かった通り、胃と腸がちょっと荒れていただけでした。原因はたくさんありそう。水とか、食べ物とか、衛生面とか、要らないタイミングでぶち込んだピザとか、生活環境の変化でのストレスでしょう。

船乗むむ
船乗むむ

よかったー。

先生の余計な話 ① CTスキャンとはどんな仕組みなのか解説

CTスキャンっていうのは、普通のCTスキャンの機会と上位互換のなんとかCTスキャンがあって、

上位互換の方はガンもわかるんだけど、基本はいらない要素なので普通の機械で大体いい。

丸いCTスキャンの機械の内側でX線がぐるぐる回って、体の中が透けて見える仕組みになっている。

X線が当たった体の断面図を5mm以下の間隔くらいでバーって撮ったのを、繋げると人体の形の3Dモデルみたいになって見れる。

空気は黒、骨みたいに密度が高いものは白く、臓器は密度の濃さでグレーの段階があって、モノクロで映る。

血液の流れを利用して、血液に薬剤を流して、色をつけることができる。(やりました)

血液がちゃんと流れてるかと、流れる臓器に時差があるので、重なったり色が被ってて見づらい臓器が一つずつ見やすくなる仕組み。

先生の余計な話 ② CTスキャンでどんなことがわかるのか解説

私の場合は盲腸と腹膜炎の可能性があったので、腸の周りの断面図をチェック。

穴が空いてガスや水が外に漏れていないか、確認できる。

他にも、血液の色付けによって、腎臓の状態や血管の正常位置も確認できる。

ついでに肺や子宮あたりの健康も保証できました。

大変健康なデータが取れたので、将来また病気でCTスキャンした時に、「健康状態のデータとしての比較対象」として使えるそうです。

会社のお金で人間ドッグできたのと、データゲットできてラッキーでした。

先生の余計な話 ③ CTスキャンが撮りやすい体型・エコーの方がいい体型の解説

ちなみに痩せ型だと内臓がギュッとコンパクトになって見づらくて、

中性脂肪が臓器の間にあった方が、脂肪が黒く映るので内臓の形が一つ一つ綺麗に確認できるそう。

子供も同じで、痩せ型と子供の場合は、CTスキャンよりもエコーの方がとても綺麗に映るそう。

子供の場合は x線を当てるのを嫌がる場合が多いこともあってエコーになる。

x線の体への悪影響については、そんなことはないと異論が大きいみたいで、長かったですが割愛。

先生の余計な話 ④ 某先端画像解析センターの存在意義についての解説

私が伺った某先端画像解析センターは、多くの病院には買えないような最先端医療機械ばかりを揃えていて、診察はせず、データを撮るだけに特化した施設だそうです。

大学病院や大きな総合病院では、さまざまことにコストがかかるため、巨額のコストがかかる最新の機械を導入するのはハードルが高いそう。

そこで、従来の機械で確認できない患者だけに紹介する、最新の医療機器だけを揃えた某施設ができた。

1日あたりの患者さんを減らし、少人数制で完全予約制にすることで、営業として利回りができるようになっている。

また、最新技術は高いので、診断まですると大変な額になってしまう。

(私はデータを見てもらう・解説・先生のお話代で、1万円でした。お話し代5500円でした。いるのか?笑)

先生の余計な話 ⑤ 某先端画像解析センターにどうしてデザイナーズチェアがあるのか

某先端画像解析センターは、まるで高級デザイナーズマンションというか、東京のギャラリーか森美術館みたいな建築なんですよ。

最近流行ったコンクリートの打ちっぱなしの外観・内観で、大きな窓の外には滝が流れています。落ち着いた照明と、丸くくり抜かれた中庭。

そこにデザインで賞取ってる、教科書に載ってるような椅子があって。

多分私の気づいてない金目のものが他にもあったんですよ。

どこに行けば受付に戻れるのかわからないUIデザインの聞いてない、イカした建築だったので先生自ら受付まで案内してくれました。

その時二つ目の椅子を見つけて、先生の話が始まりました。

以前この建物は、富裕層のための富裕層による人間ドックの病院だったそうです。

先生の見解では、あまりにビジネス目的な病院だったのと、おしゃれな家具を買いすぎたせいか、倒産してしまって今の某先端画像解析センターになったそうです。

ちなみに家具や金品は倒産時にかなり売ってしまったようなので、10数年前はもっとあったんでしょうね。

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